11月6日:再びレース。最高記録更新を目指せ!

走行距離:176km
ルート :新居関〜御前崎〜清水
宿 泊 :ホテルサンポート


 7時起床。うーむ、なんだか左ヒジに違和感がある。大丈夫かな?

 鈴鹿サーキットでは大いに満足したとはいうものの、1日の最高走破記録の更新という目標は果たせなかった。未だにママチャリ時代の記録が第一位というのはいったいいかなることか??走行ルートの走りやすさなどを考えれば、今日この日、静岡県内で樹立しなければならなかった。

 現在地は浜名湖の西側。200キロ走るならば今日で静岡県をほとんど走りきらなければいけない。どうなることやら…。

 7時50分出発。最高記録を作るというわりには出遅れてしまった。今日は暗くなってからも走ることになるだろう。

 弁天島を通り過ぎ、舞阪から旧道に入る。だいぶ見慣れてきた国道と旧道の分岐点特有のY字型交差点を通り、東へ東へと進む。旧道を使うだけでもずーっと東には進めるのだろうが、今回の探索では太平洋岸大規模自転車道も通っておきたかったので、途中で南に曲がり、海岸線を目指す。

 国道を横切り、米津の浜で海岸に出た。中田島砂丘で自転車を止め、ちょっとブラブラする。しかしあんまりブラブラしすぎると、最高記録の更新に支障をきたすのでほどほどにしておく。中田島を過ぎ、遠州灘大橋を渡って大規模自転車道に合流する。さあ、爆走の開始だ!
 

 しばらくのあいだ防風林の中に作られた自転車道を快走する。クルマもいないし信号もない。たまに散歩中の人とすれちがうぐらいだ。ここを使わない手はないぜ。ただちょっと路面が荒れ気味で、その分スピードは落ちるのだが…。

 やがて防風林は本格的な松林となり、路面には松の落ち葉が大量に降っている。多少スピードは加減するものの、ほとんどストレスなく走ることが出来た。

  まあまあ
↑路面は多少荒れているとはいえ、それなりに快適に走れる。
 
 しかしさらに東へ進むと、大規模自転車道は砂浜のすぐ内側を通るようになっていった。なぬ…。

 視界は広がるのはいいとして、道路上には砂が浮いている。それもちょっと砂がかかっているというものではない。積もった砂の上にはわだちがクッキリ残るぐらいの量だ。

 スボッ、ズボボボッ。スリックタイヤでそのまま走り抜けられるはずもなく、砂にタイヤを取られて転びそうになってしまった。ちくしょう、徐行運転だ、徐行運転。
  よくない
↑ところどころ、砂が積もっているのが分かる。減速しなければいけない。
 
 …もはや自転車に乗って進むのは不可能だ。何十メートルもの区間にわたって道路が砂に埋まっている。

  砂の深さもハンパではない。こりゃあ10センチ近くは積もっているぞ。まるで海岸と変わりがない。しかもそんな区間がずーっと断続的に続き、ほとんど自転車をこげないような状態。手押しだ、手押し…。

 アホらしい。そしてなんだか猛烈に腹が立ってきた。これで自転車道?両側が砂地の場所に道路を敷いたら、埋もれるのは当たり前じゃん。砂を掃除しろというのではない。そもそものルート設定がまちがっているということなのだ。
  とてもよくない
↑これはもはや走るのは無理。ブロックタイヤのマウンテンバイクならともかく、1.25のスリックタイヤでは無理です。手押しするしかない。

 アホらしくなって、自転車道がとぎれる前に国道に戻ってしまった。これはとても自転車オススメルートとは言い難い。とりあえず補給だ補給。

 国道にいるあいだに、コンビニで補給をしておかなければ次にいつまた補給できるか分からない。今日は写真を撮ったりしながらも最高記録を更新しなければならない。食べ物屋で注文してから料理が出てくるまでの時間すらもったいない。海岸沿いや河川沿いの自転車道は、補給ポイントがないのが弱点なんだよなぁ。

 浜岡原発を過ぎたあたりで南下し、再び海岸沿いに出る。今度は砂に埋もれたりはしていない、普通の道路だ。国道をずーっと通っていたら、内陸をショートカットすることになるので距離がかせげなくなってしまう。御前崎の灯台の下を走り、海岸をトレースするように走っていく。そしてまた太陽がオレンジ色へと変わっていく。

 御前崎の北からまた自転車道が延びているはずなのだが…?ちょっと内陸に入って探索する。

 まもなく発見。地頭方というところから、とても走りやすい自転車道が始まる。沿道の案内で初めて知ったが、この自転車道は鉄道の廃線跡を利用したものらしい。そうか、東海道線以外にも東海道を走る鉄道があったのか…知らなかった。

 どうりで周りに町や田んぼが広がっているわけだ。海岸や河川沿いなど、人々の生活圏とは何の関係もなく作られた自転車道とは訳がちがう。
  とてもいい
↑走りやすくてたまらん。廃線跡は自転車道の王様だ。

 老中田沼意次のお膝元だという相良を越え、あいかわらず自転車道は続く。先ほど走っていた廃線跡の自転車道ほどには走りやすくはないが、クルマのストレスを感じずに走れるのは大きい。吉田町から自転車道は内陸に方向を変え、坂口谷川をさかのぼることになる。

 富士見橋で国道150号に合流し、大井川を渡る。まぁいつまでも自転車道ばかりを使えるわけでもないのだ。そこから焼津市街まではずーっと国道150号を使っていく。そのまま国道沿いに進めば、国道の橋脚が海の上に立っている東海道の難所、「大崩海岸」を通るはずだったが、以前ここを通ったときに道路の狭さと急坂とトンネルにこりているので、ここはパスしたかった。

 というわけで選んだのは朝比奈川沿いの自転車道である。東海道線の線路下をくぐって進入し、そこから内陸の宇津之谷峠まで続いており、海岸を通らずに東へ進めるようなルートになっている。もう完全に夕暮れどきだ。先を急ごう、と思うが微妙な登りで、しかも風がどんどん冷たくなってくるわで、思うように進めない。お昼がコンビニだけだったのでまた腹が減ってきた。

 しかたないので道の駅宇津之谷でうどんを食べていったん補給することにした。ちょっと疲れをリセットしておこう。今日はまだまだ走らなければいけないのだから。時刻は4時半。うどんを食べ終わった頃には暗くなっているだろう。

 うどんの載ったトレイを持って、休憩スペースに入ったら驚いた。今朝まで浜名湖ユースで一緒だったライダーさんがそこにはいた。
 僕がびっくりした以上に彼がびっくりしていた。目を丸く見開いて「えー!もうここまで来たんですか?」と言う。そりゃバイクで移動している自分と同じ場所にいたら驚くだろう。

 5時、再び出発。宇津之谷トンネルは歩道の幅がとても広く、傾斜も大したことがなく、峠というわりには攻略しやすいということには往路で気づいてはいたが、反対側から走っても同じことだった。

 宇津之谷トンネルを抜けた後は下りが始まる。往路とは異なり、ここで国道を外れ、今度は丸子川沿いに整備されている自転車道を走って海岸近くまで出ることにした。川沿いの道路は、ほぼ真っ暗。幸い近くに家があるからいいようなものの、ヘッドライトだけでは前を照らしきれない。慎重に慎重に走っていく。地元の人が犬の散歩などをしているので、注意が必要だ。また、完全に自転車だけしか通れないというのではなく、場所によっては地元の人が出入りしていると思われるクルマにも気をつけなければならなかった。

 南安倍川橋で再度国道に合流。そして国道の脇に自転車道が続いている。もうあたりは真っ暗で、国道のオレンジ色の街灯がやけに冷たく感じる。自転車道は最初は一般道路と平行して走っていたが、だんだんと道路との距離が離れていった。それにしたがい、自転車道を照らす光もなくなっていき、やがて海岸沿いの防風林の前を走るときには自転車のヘッドライトがほとんど唯一の光源となっていた。

 時間はすでに6時か?7時か?暗すぎて路面の様子など分からない。バックライトのついていないGPSの液晶画面はもちろん見えない。自転車メーターも見えない。ツーリングマップルもよく見えない。自分の腕時計すら、うんと顔の前に近づけないと読めなかった。なんだかとても心細くなってきたなぁ。いったいどのあたりまでやってきたのだろう?遠くには清水の三保の岬にあると思われる灯台の光。

 もういいよ…今日はもういい。最高記録はいいって。清水止まりでいいよ、今日は。御殿場なんて絶対無理です。自分の中でギブアップ宣言をし、清水の三保ユースに携帯から電話をかける。…つながらない。何度電話をしてもつながらない。ユースガイドブックのうち静岡県と愛知県のページは全部コピーして持ってきていたので電話番号がまちがっているわけではないはずだが…。夕飯の準備で忙しいのだろうか?

 それにしてもいったいいつになったら着くのか分からない。それに宿に着いても夕飯がない。暖かいところでまた休憩を入れたいなぁ…。もうとっくに三保の半島に入っていると思われるが、食事できる店などあるのだろうか…?…おお、店じまいの準備をしているお店発見!時刻はすでに7時半。ここを逃せば夕飯にありつけるかどうか分からなくなる!

 というわけでラーメンにありつくことができた。本当は定食モノをきちんと食べたかったが仕方ない。腹がおちついたところで宿の探索を再開する。思っていたより観光地でもなさそうだ。高級そうなホテルはあったけれどもちろんパス。自転車で徐行しながら素泊まりできそうな安宿を探すが…見当たらないなぁ。松の林しかない。お?民宿発見!外から電話をかけてみる…が部屋は満室だと!じゃもう一軒…ここも満室だと!というか、こちらの人数を聞いてから「満室です」ってどういうこと?一人客は入れたくないのかな?

 もう一回ユースに電話をしてみるがつながらない。なんだ?ツブれたのか、もしかして。実際に行って飛び込みで泊めてもらうか…。ユースガイドの地図は細かい道路の案内にはならないし、ユースの看板も不案内だしで困ったが、ようやく見つけたぜ!…しかし、様子がおかしいぞ…??って全館真っ暗じゃないか〜!閉館中じゃないか〜!また電話をしてみるがつながらず。そりゃそうだろうよ。アホクサ〜。

 もうダメだ、この半島内では宿の発見は無理だ。ウロウロして無駄な時間を費やすよりも、思い切って清水の市街地まで走ったほうがよさそうな気がした。幸い、まだ最高走破記録の更新はできていないわけだし。半島の突端まで来てしまったのでそれを戻るというのは馬鹿馬鹿しかったが、泊まれないんじゃしょうがない。

 清水港の南側をグルリと回り込むようにして国道に合流する。明るいところでGPSを見てみると、半島内での軌跡がクチャクチャクチャとからみあっていた。沿道で見つけた「ホテルサンポート」というビジネスホテルに、外から電話をかけてみる。おお、素泊まりOK、しかも4000円台で朝食つきですか、泊まります泊まります。8時50分、走行終了。

 自転車メーターを見ると176キロだった。惜しい。あと5キロほどで更新だったか。でも今日はもういい〜あー疲れた。

 近くの中華料理屋で定食を食べ、コンビニで買い物をし、宿に戻る。鈴鹿で走ったときほどではないにせよ、もう脚もクタクタだ。

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日付
タイトル
走行距離
宿泊
まえがき
久々の自走旅行。
10月27日 サイバーチャリダー、箱根を登る。
96km
箱根レイクヴィラユースホステル
10月28日 意外に楽勝国道1号。
117km
ホテルユートリー
10月29日 国道1号も捨てたもんじゃない。
74km
清風荘
10月30日 酷道1号の雨。
98km

愛知県青年会館ユースホステル

10月31日

名古屋に初めての滞在。

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愛知県青年会館ユースホステル
11月1日 ついに鈴鹿に到着!
71km
コンフォートイン鈴鹿
11月2日

嵐の前の旧道探索。

53km
コンフォートイン鈴鹿
11月3日 鈴鹿8耐参戦レポート。
153+20km
コンフォートイン鈴鹿
11月4日

旧道探索、スタート。

115km
愛知県青年会館ユースホステル
11月5日 ちゃりログが必要なルートとは。
102km
浜名湖ユースホステル
11月6日 再びレース。最高記録更新を目指せ!
176km
ホテルサンポート
11月7日 ユース開眼の地、御殿場へ。
81km
御殿場ユースホステル
11月8日 ただいま戻りました!
113km

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あとがき

なんちゃってチャリダーの金字塔。



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