8月13日:そして日本海へ。

走行距離:78km
ルート :金沢〜松任〜小松、羽田〜世田谷


 朝食を食べ、朝8時40分出発。ペアレントさんから「またどこかで」と言われた。ホンマにまた会うかも。

 今日は小松空港まで走って終わりだ。せっかくだから、日本海も見ておくか。金沢から北西に向かって走り、地方道25号で海岸と平行に南西に向かって走る。といってもだいぶ内陸の方だから、まだ海は見えない。この25号、道幅や歩道がやたらと広く、すこぶる走りやすかった。炎天下で消耗するのは相変わらずだったが、走りそのものはスムーズだ。

 ツーリングマップルによると、途中で松任市サイクリングターミナルがあるらしいので寄ってみることに。あちこち工事をしている最中だったが、こぎれいな外観の建物が建っていた。しかし、工事作業員以外には人影が見えない。引き続き、南西に走っていく。もうそろそろ日本海に出てみるかーと思って、美川町の小舞子海岸という、25号と海岸が近くなっているところで、高速の下をくぐって海に出る……

 ついにたどりついた!たどりついたぞー!日本海だぁ〜。昨年のゴールデンウィークで松本まで。そして今回日本海まで。しかもいくつもの峠をぶち抜いてきたのだから感慨もひとしおだ。自転車を下り、波打ち際まで歩いていく。そこは海水浴場になっており、遊泳客でにぎわっていた。海水をさわり、そして潮水をペロリと一ナメしてみる。しょっぱいことを確認するという誰もがやるであろう儀式を済ませ、腰に手を当てて海を眺めてボーっと突っ立った。ンムンム、余は満足じゃ…。


やっと日本海だ

波打ち際

自転車道が海沿いに続く

 それにしても、この小道は、自転車道であろうか?海岸沿いにずーっと向こうからも、あちらへも続いている。こんな自転車道があったのか…。今回持ってきたツーリングマップル(中部地方)は、縮尺13万分の1の旧版の方だ。改訂版はかなり見づらくてとても不満があるので、全然使っていなかった。旧版には載っていないが、改訂版には載っているかもしれない。帰ったら確認してみよう。

 せっかく見つけた専用道なので、ありがたく使わせてもらうことにした。何よりもクルマの走行音を聞かずに走れるというのが僕にはありがたい。しかしところどころ工事中だったり、ルートが分かりづらくなってしまうのにはちょっと困った。どうやら加賀海浜健民自転車道というらしい。

 12時過ぎ、安宅の関に到着。「勧進帳」の舞台で、守護だか地頭だかの富樫が、逃避行を続ける義経・弁慶一行を詰問するも、弁慶が義経を叩き、富樫の心を打ち、見逃してもらうというおなじみの話。その山(二堂山)一帯のどこかに関があったと伝えられているという神社の巫女さんの説明だった。


左から義経、弁慶、富樫

 レストハウスで昼飯を食べ、12時40分出発。小松空港までもう少しだ。1時、空港ターミナル前到着。のどかなローカル空港のこの雰囲気がまた好きなのだ。ターミナル前で、自転車を解体する。今回は初めての飛行機輪行。念入りに輪行袋に収める。今回からエンド金具を導入するので、フォークやギアは、より確実に守られるはずだ。ちなみに自分の手を離れる輪行は初めてのこと。壊れても文句言いませんという誓約書が気になるが、毎回毎回サイクリングヤマト便で送ってばかりいたら高くついてしまう。ANAよ、頼んだぞ。


今回の旅行の荷物すべて。
テントや寝袋がないとこんなものです。

 2時、空港にチェックインし、かなりの長い時間を空港内で過ごした後(次はどこを走ろうか考えていたのはいうまでもない)5時35分、離陸。もっと早い便でもよかったなぁ?…6時過ぎ、窓から巨大な山影が見えた。何山だろう?乗鞍?浅間山?と思ったらそれは富士山だというアナウンス。早い、早すぎる。わずか1時間ばかりのフライトで羽田到着。

 空港の荷物引き取りカウンターに、係員が輪行袋を抱えてやってきた。カートに載せてもらえるんじゃないのか…。僕が声をかけようとした寸前、係員は荷台の上に素早くドスンと置き、素早く立ち去っていった。自転車を置く向きがちがうのだコレデハ…輪行袋に「天」「地」と大書したほうがいいかもしれない。

 空港の外まで輪行袋を運び出し、自転車を組み立てる。小松とちがってここ羽田はひっきりなしにリムジンバスやらタクシーやらが到着し、人の出入りが激しい。なかなか自転車を取り出しにくい気分。とはいえ人混みはどこまで行っても同じようだった。

 それにしてもハラ減ってきたなあ。作業がはかどらない。カロリーメイトで補給をしつつ組み立てるが、ちくしょう、握力低下のせいで、作業が思うにまかせない。タイヤのクイックレバーも、5本の指では倒すことができず、親指の付け根から掌全体を使わないと倒せない。まいったぜ。組み立てている途中、バスの整理係のおじさんから、「お?今帰ってきたのかー?けっこうここで組み立てている人見かけるよー」と言われた。同好の士は、やはりいるのだなぁ、というよりサイクリングヤマト便を使う人のほうが少ないだろう。

 そんなこんなで8時になってようやく出発。空港島を脱出するのに手間取り、そして環八を北上するところでまた激しく消耗してしまった。クルマが多いので車道は走れない。歩道は歩道ですぐに信号にひっかかり、歩行者が多い。いつになったら自分の家に着くんだー?コンビニで補給をくり返し、羽田からウチまで30キロの道のりに、3時間もかかってしまった。んやー、ようやく帰ってきましたよー!


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日付
タイトル
走行距離
宿泊(予定)
まえがき
退職後初のツーリング。
8月6日 下を向いて歩こう…。
57km
乗鞍高原温泉ユースホステル
8月7日 標高2700メートルで息ばくばく。
80km
ひだ高山天照寺ユースホステル
8月8日 自転車から下りなさい1。城下町高山の買い食いコース。
-
ひだ高山天照寺ユースホステル
8月9日 6年ぶりのパンクとロードレーサー。
64km

民宿「文六」

8月10日

自転車から下りなさい2。ああ日本の田舎、合掌の里散策。

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民宿「ふるさと」
8月11日 思わぬ迂回にまいった日。
81km
松井ユースホステル
8月12日 自転車から下りなさい3。金沢の町には水が流れていた。
8km
金沢ユースホステル
8月13日 そして日本海へ。
78km

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あとがき

たまには自転車を下りてはどうだい?


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