8月6日:下を向いて歩こう…。

走行距離:57km
ルート :松本〜乗鞍高原
宿 泊 :乗鞍高原温泉ユースホステル


 朝4時45分起床。前日のうちに輪行袋に詰めておいた自転車と、荷物を2回に分けて最寄り駅まで運ぶ。今日は平日。ラッシュに巻き込まれないようにしなければ。朝7時の特急に乗り、9時40分に松本到着。標高が高いところなので少しは涼しいかと思ったが、ちっとも涼しくない。東京と変わりない暑さではないか…。

 組み立てとパッキングに手間取り、出発は11時と出遅れた。ネジをつける場所をまちがえ、いったん組み立てた箇所をもう一回分解したのだ。こういう不手際は後々の予定に響いてくる…。あいかわらずグズな自分。

 今日は乗鞍畳平までの中腹にある、乗鞍高原までが旅程だ。一気に峠を登るわけではない。明日に備えての足慣らしというわけ。距離もさほどないからなぁ。松本から東に国道158号を使って走る。交通量の多い、何の変哲もないただの国道だ。強烈な日差し、行き交うクルマ、切れることのないクルマの走行音。首には濡らしたタオルをまいていく。強烈な日差しもこたえるが、それよりも僕はクルマの走行音の方が苦手だ。

 しかし今日はとにかく現地に着くことだけを考えているので、脇道の探索などはしない。素直に国道を走る。

 徐々に車線が少なくなり、道路も明らかに登り基調となっていく。交通量もだんだんと減ってきた。12時15分には松本電鉄の終点、新島々(しんしましま…おもろい名前だ)に到着。徐々に勾配もきつくなっていく。途中途中のコンビニや道の駅で補給をしつつ、濡れタオルを新しい水で冷やしつつ、高度をかせいでいく。道の駅風穴の里のトイレの水道でタオルをぬらしたが、思いのほか水が冷たいのがうれしかった。

 やがてトンネルが出現。うーむ気を使うなぁと思っていたが、交通量も思っていたほどではなく、トンネル内はさほど勾配もきつくないので、意外にラクに抜けられる。そして奈川渡ダムの手前のトンネルの中で、道は二つに分かれていた。北寄りの道は乗鞍高原への最短コースで、上高地や安房峠などにもつながっている。しかし途中にはトンネルが多く、また交通量が多いのもこちらだという。南寄りの方は白樺峠につながっている道で、乗鞍高原までは遠回りになるが、交通量はこちらの方が少なく、トンネルの数も少なく、また白樺峠からの眺めが素晴らしいという。遠回りルートを選択。

 しかーし、いよいよ登りはきつくなってきた。ギアを軽くして微速前進する。とっくの昔にフロントはインナーに落としているが、早くも疲労困憊だ。炎天下、ずーっと登りばかりで、かつ久しぶりの長距離走行ということもあり、ヘトヘトなのだ。上高地乗鞍林道の入口に着いたのは、なんと2時45分のこと。道の駅からわずか10kmほどの道のりで、なんと2時間近くも使ってしまった。だんだん焦ってくる。

 林道に入るとさらに登りが強烈だった。う・・・今までの登りは何だったんだー?しかし白樺峠の頂上では素晴らしい眺めが待っているはずだ。

 とうとう自転車のペダルを踏めなくなり、初日から無念の手押しになってしまった。少し歩いては少し乗り、のくり返しでトボトボと登っていく。ハンドルに頭をつけて息が切れること数知れず。これにはまいった。メーターと残り距離を考えながら、何度も何度も何度も予想到着時刻を計算しなおしてなんとかモチベーションを保とうとする。

 どうにかサドルにまたがって、ペダルを踏んでいる途中で、軽装のロードレーサーに追い抜かれ、あいさつされた。うーむ速い!しかも荷物を背中に背負っているというのがスゴイ。よく自転車を乗り込んでおり、本格的に鍛えていることはその体つきからも明らかだった。なんちゃってチャリダーとしては、とてもかなわない…。

 そして林道入口から1時間半、4時15分にようやく白樺峠にたどりついた。ここから展望台までは歩いて20分ほどかかるという。ユースの食事の時間は5時半と聞いていたので、これ以上の遅れは避けたかった。展望台には行かず、そのまま峠を下ることに決定。当初の予定では今頃余裕で峠から彼方を眺め終わっていたはずなのに。しかも、天気は先ほどまでの炎天とはうってかわって、どんより曇り空。雨でも降りはしないかね?

 乗鞍高原までは下りになっているので、これまでのうっぷんを晴らすかのように猛スピードで下っていく。そして5時15分、ようやくユースにたどりついた。いや、ホンマ疲れましたわ。フラフラですわ。ユースに着くと、白樺峠の途中で僕を追い抜いたロードレーサーの人が同室だった。

<宿にて>(別ウィンドウで開きます)


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日付
タイトル
走行距離
宿泊(予定)
まえがき
退職後初のツーリング。
8月6日 下を向いて歩こう…。
57km
乗鞍高原温泉ユースホステル
8月7日 標高2700メートルで息ばくばく。
80km
ひだ高山天照寺ユースホステル
8月8日 自転車から下りなさい1。城下町高山の買い食いコース。
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ひだ高山天照寺ユースホステル
8月9日 6年ぶりのパンクとロードレーサー。
64km

民宿「文六」

8月10日

自転車から下りなさい2。ああ日本の田舎、合掌の里散策。

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民宿「ふるさと」
8月11日 思わぬ迂回にまいった日。
81km
松井ユースホステル
8月12日 自転車から下りなさい3。金沢の町には水が流れていた。
8km
金沢ユースホステル
8月13日 そして日本海へ。
78km

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あとがき

たまには自転車を下りてはどうだい?


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