9月30日:森を越え丘を越え。

走行距離:111km
ルート :美幌〜屈斜路湖〜弟子屈〜中標津
宿 泊 :なかしべつ温泉ライダーハウス


 朝6時起床。今日は晴れるはず。ぐずぐずし続け、8時40分出発!いざ美幌峠へ。

 標高のわりに意外ときつい。層雲峡の登りよりも明らかに急だが手押しをするほどのものではない。ラスト近くが特に急勾配だった。ノロノロと登り続ける僕の横を、自衛隊のジープやら給水車やらが何十台も追い抜かしていく。ジープの後部の幌の中にいる自衛官たちが、こっちが必死こいて登っているのをニコニコ眺めつつ遠ざかっていくのが見える・・・。

 10時40分、登坂終了。いきなり朝からへばってしまった。

 昨日とはうってかわって天気はよし!美幌峠からの展望は、それはそれは素晴らしいものであった。
 
屈斜路湖
↑美幌峠から屈斜路湖を望む
延びる道
↑美幌峠から延びる道
風を感じろ
↑「風」を感じるじゃないか。

 休憩所で昼飯を取り、その後も峠の展望台をブラブラ。僕にしては珍しくのんびりと時を過ごした。

 が、いつまでも油を売ってはいられない。旅はまだ続くのだ。美幌峠から屈斜路湖に向かって一気に下る。午前中の登坂戦のご褒美である。あいかわらず自衛隊の車両が多い。

 屈斜路湖近くまで降りた後は国道243号で南東に進撃、進撃、進撃!ほとんど車も通らず、快適な道のりだ。とはいえ今日の宿泊地はまだ決めていない。テントは持ってきていないのでどこかの宿に泊まることになるだろうが、ちょうどいい場所に宿がないのだ。

 開陽台には行くつもりであったが、開陽台近くのとほ宿が、もうシーズン終了ということで営業していないのである。うーむとペダルを回しながら考えるが、摩周の市街地に着いたところで予定を変えて中標津に向かうことにした。

 虹別からは地方道13号を使って丘陵地帯を切り裂くように走り抜ける。あたりにはなーんにもない。ただ何となく牧草地と森が広がるのみだ。しゃかしゃかしゃかしゃか・・・これが北海道。静かな大地にペダルを回す音だけが響く。しかし路肩の状態があまりよろしくないのが残念。それと、北海道は何となく平らな大地なんだろうと勝手に想像していたのだが、意外とアップダウンが多い。なだらかな丘陵地帯がどこまでも続くという感じ。

 空も暗くなってきた夕方5時、国道272号沿いの回転すし屋「すしロード」に到着。ツーリングマップルにも「ネタの大きい回転ずし」と書いてある。一皿150円。中に入ってみれば本当にネタが大きかった。サーモンなんか、ネタが大きすぎて中のシャリが見えないではないか。ぱくぱくぱくっと7つほど頬張る。

 しかし今夜の宿をまだ探していないのでのんびりはできない。30分ほどで店を出て中標津の市街地を走る。ツーリングマップルに載っている「なかしべつ温泉」にはライダーハウスも併設、とある。ここにするかなー?

 温泉の受付で1500円払う。温泉とは別にライダーハウスが備えてあり、そしてこのライダーハウス自体にも専用の温泉があるのだという。なんと素晴らしい!しかも居心地良さそう。半分住み着いているような人もいる。

↑ライダーハウスの中の様子。
このまったり感がたまらない。

 そして、なんとここにはチャリダーがいた!東京からスタートし、信州、新潟経由で日本海を北上し、ここまでやってきたのだという。サイドバッグ4つ分の大荷物だ。すでに宗谷岬には到達し、帰る途中らしい。自転車旅行をやめて電車で帰ろうかなーなどと言っていたが、僕はすかさず「いや、東京まで自走すれば英雄ですよ!」と言う。そしたら「うーん、英雄と言われると心動かされるなぁ」ですって。男はこういう殺し文句に弱いものなのだ。

 チャリダーの彼から、オホーツク海沿いの宿や道路について情報を得る。列車の車両を改装した無料宿泊所や、網走、猿払近辺にある自転車専用道の話など。フムフムとうなづきつつ、情報収集。これはいいこと聞いたなぁ。
 ちなみに彼は東京で一人暮らしの身分だが、アパートは借りたままで、家賃もきちんと払うのだという。まあ、借りているのだから当然だが。たとえば自転車で日本一周などしようと思ったら、旅費の他に、家賃分の貯金がいるということだよな。

 近所のコンビニで夕飯を買い込み、ライダーハウスでもしゃもしゃ食べる。「充実野菜」とか、野菜系の飲み物をガブガブ飲んでおくのがポイントだ。隣に寝場所を確保したライダーが僕の充実野菜を見て「おお健康的ですねえ」と言ったら、近くのライダーもまた「ミニッツメイド」を取り出す。そ。旅を続けても、いちおう、精神的な安心感を求めてこういう物を飲むのだ。

 部屋の扉を開けると脱衣所。洗濯機で洗濯しつつ、温泉に入る。サッパリした後は備え付けのマットレスの上に今回の旅行で初めて寝袋登場。ぐっすり眠る。

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日付
タイトル
走行距離
宿泊
まえがき
3年越しの北上旅行、これでトドメ。
9月27日 急に冷え込む北海道。 102km 砂川駅前旅館
9月28日 層雲峡を目指せ。 113km

とほ宿「ゆわんと村」

9月29日 層雲峡攻略戦。 150km 美幌ユースホステル
9月30日 森を越え丘を越え。 111km なかしべつ温泉ライダーハウス
10月1日 逃げるべし、台風から。 123km とほ宿「ほくい44」
10月2日 漆黒のオホーツク海。 137km 道の駅おこっぺ
10月3日 はがれそうな一日。 115km とほ宿「トシカの宿」
10月4日 最終目標。 95km ライダーハウスみどり湯
10月5日 極めたのは何人目。 2km -
あとがき

終わらない旅。


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