走行距離:75km
|
| 朝6時50分起床。素泊まりで予約したので、朝ご飯は食べずに出かける。 なお、この日の夜、一件キャンセルが出たので連泊が出来ることになった。遠野はビュン!と通り過ぎるのがもったいない場所。今日は一日中遠野を走り回ろうと思う。午後からは遠野八幡宮で祭りの二日目が始まるので、お昼までに一回八幡宮まで戻ってこよう。 まずはペアレントさんから遠野郊外、早池峰(はやちね)神社までの道を訊く。どうせ神社まで行くならそのさらに山奥にある「又一の滝」まで行かないと面白くないだろうとのこと。しかし自転車で午前中に往復するのはしんどいだろうと言われた。よしじゃあ午前中に往復してやる。おとなしく市内をのんびりポタリングしていればいいものを、なぜかこう、達成感というか征服感を求めてより遠い目標を定めてしまう。 7時半出発、曇り模様は相変わらずだが、雨はとりあえず降っていない。黄金に色づいた田んぼの間の道を走り抜ける。涼しくて気持ちがいい。遠くを見ると、山々が霧に包まれていて幻想的なムードを醸し出している。 雨の中、さらに山奥まで走るかどうか迷ったが、結局進軍することに。自転車で行けるところまで行ってしまおう。神社以降はさらに急な登り坂。ギアを目一杯軽くするがつらいことこの上なし。自転車乗り入れ可の道路があと100メートルで終わるというところで無念の手押し。この時点で午前10時。 11時20分、東北の伝統的家屋である曲がり屋を観光向けにアレンジした「伝承園」へ行く。ここではわら人形づくりなども体験できるのだが、一ヶ所にとどまるよりも、市内をあちこちまわりたかったので、ここでは昼飯を食べるだけにする。そしてまたもひっつみ定食。 午後は遠野八幡宮で祭礼があるので見物。部落ごとに伝承されている獅子舞やお神楽などが境内のあちらこちらで披露されている。決してエンターテイメントではない、地味で素朴な伝統芸能。観光客に媚びることなく、地道に子孫に伝統芸能を伝えるのが目的だという。伝承とか郷土などとは無縁に生きてきたニュータウンっ子の僕にとっては、うらやましいものだ。 祭り見物の後はポタリングの続き。遠野市立博物館。ただ物が陳列してあるそこいらの博物館とは違う。見て触って聴いて読んで、結構楽しめる博物館だった。遠野に伝わる「おしらさま」「神隠し」などといった民話を、このとき初めて知った。その後遠野の民話を採集、記録した民俗学者の柳田国男がかつて宿泊した宿を改装した「昔ばなし村」へ。純和風の木造の宿屋。ああ僕もこういうところで1ヶ月くらいのんびりしたいなぁ。 とりあえずポイントを押さえた後、ポタリング再開。遠野市内に設定されたサイクリングコースを、ぼんやりと走る。森、田んぼ、石碑、お社。何気ない風景で心やすらぐ。しかし先ほど「神隠し」の話を聴いたので周りの山々がちょっと不気味に見えてしまった。 それにしても、次の目的地のことなど考えず、ぼ〜んやりと走るのがこんなに気持ちのいいものだったとはなあ。これまでの僕の自転車の歴史にまた新たな一ページがくわえられたような気がした。 |
| <宿にて>
前日に引き続き、ユースはおおいに盛り上がっている。談話室は盛況盛況。 この日はチャリダーが新たに3人登場。気仙沼からやって来たビアンキのスポルティフの男と、その連れで自転車旅行初体験のマウンテンバイクの男、また、日本縦断を果たし、稚内から輪行&滞在を繰り返し東京に帰る途中の大学生。チャリダー集結である。自転車話に花が咲いた。なんつーかこう、やっぱチャリダーじゃなきゃ分からない話ってあるわけよ。 この日もいろんな人とお話をし、にぎやかな夜はあっという間に更けてゆく。夜中1時半、寝る。 |
| →次のページへ |
| ←前のページへ |
| →自転車旅行トップへ戻る |
|
日付
|
タイトル
|
走行距離
|
宿泊
|
|
まえがき
|
|||
| 9月11日 | 不安のつきない出発。 | - | ビジネスホテル増花 |
| 9月12日 | 激走国道4号。 | 136km | メイプル仙台ユースホステル |
| 9月13日 | 続・激走国道4号。 | 114km | 北上川・高舘橋下(テント) |
| 9月14日 | 君は「炎(ほむら)立つ」を見たか。 | 82km | 遠野ユースホステル |
| 遠野ユースホステルでの一夜。 | |||
| 9月15日 | 初の連泊・遠野ポタリング。 | 75km | 遠野ユースホステル |
| 9月16日 | さらば遠野。 | - | - |
| 9月22日 | また来た遠野。 | - | 遠野ユースホステル |
| 9月23日 | 岩手山に励まされ。 | 121km | 八幡平ユースホステル |
| 9月24日 | 決戦わんこそば。 | - | - |
| あとがき | 制約された自由の中で。 | ||