3月23日:さらば、さらば。

走行距離:1km
ルート :志布志〜(フェリー)〜太平洋
宿 泊 :大島汽船「ありあけ」船中


 朝7時、志布志駅から志布志港のフェリー乗り場まで走る。これが、本当に九州における最後の走りとなってしまう。10分もせずにフェリー乗り場に到着。まだフェリーターミナルは開いていない。ターミナルの前で自転車を解体し、輪行袋に入れる。
 僕が持っている輪行袋は、かつて大学の自転車部に所属していた友人から譲り受けたものだ。サイズが大きく、マウンテンバイクなら前輪を外すだけで袋の中に収まってしまうので、解体といっても前輪とハンドルを外すだけである。(ハンドルにはエンドバーとバックミラーをつけた関係上、袋にすべては収まらないのだ)

 今までの旅行では、輪行をしたことがなかった。いつも家を出てから帰るまで、すべて自転車で走り通していた。今回が初めての輪行。これまで乗ったフェリーは自転車のまま乗っても航走料金はそれほどでもなかったが、このフェリーは、距離が遠いこともあり、自転車のままだと何千円も取られてしまう。

 8時半にターミナルが開き、乗船券を買う。手荷物のタグを輪行袋につける。正午の出航予定時刻までまだ3時間以上ある。ターミナルのベンチで、旅の記録の続きを書き起こしたり、ウトウトしたり。

 12時半、いよいよ出港!いよいよ出港だ。岸壁がみるみるうちに遠くなっていく。さらば、さらばだ九州よ……。
 ほどなく昼飯。うーむ、なんだかわびしい内容だ…。食べ終わった後、シャワーを浴び、また旅の記録を書いたり、ロビーに何冊か備えてあった歴史小説を読んでみたり。
 そしてあっという間に夕飯。沖縄の宜野湾市から来たという男と話す。4月から、埼玉県の春日部市に勤めるらしい。東京には自動車と共に上陸するが、東京の道路がどうなっているのか分からないので教えてほしいとのことだった。とはいえ、僕は自動車免許を持っていないので、自動車用の土地勘は持ち合わせていない。首都高速にのって、川口まで行くといいのではと答えた。

 しかし、なんだ。フェリーは意外に退屈な場所だなぁ。甲板の上に出ても周りは海しか見えず、やがて暗闇しか見えなくなる。ユースホステルと違って、どうも他の人には声をかけづらいし。仕方ないのでロビーの本棚に入っていた先ほどの歴史小説を読みふける。これがなかなかに面白いではないか!思わず夜中の2時まで読んでしまった。

 昨夜、あまり駅で眠れなかったこともあり、さすがにまぶたが重くなってきた。小説を結局最後まで読み終えたところで、寝る。


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日付
タイトル
走行距離
宿泊
まえがき
ついに、このときが。
3月3日 キミは、登りきることができるか。 100km 箱根レイクヴィラユースホステル
3月4日 土砂降りの雨、一車線の人生。 106km 焼津セントラルホテル
3月5日 東海道しっかりせよ、怒り号。 100km 浜名湖ユースホステル
3月6日 一筋に、一筋に、無敵の男。 95km 愛知県青年会館ユースホステル
3月7日 天からミゾレの関が原。 110km 近江八幡ユースホステル
3月8日 転勤族の故郷とは。 83km 実家
3月9日 作戦変更。 実家
3月10日 父子伴走。 71km ビジネスホテルともえ
3月11日 瀬戸内旅情で休んだ。 82km ユースホステル浄運寺
3月12日 口角泡を飛ばした夜。 93km 倉敷ユースホステル
3月13日 決断のとき。 94km 瀬戸田ユースホステル
3月14日 春のうららの海だわさ。 89km 松山ユースホステル
3月15日 九州上陸作戦。 35km 別府ユースホステル
3月16日
神が舞い降りた日。
126km
シティホテルプラザ延岡
3月17日 ひとり上手と呼ばないで。 88km 宮崎県婦人会館ユースホステル
3月18日 ダサいキツネと依怙地のタヌキ。 59km 都城ユースホステル
3月19日 桜島だ、いよいよ。 69km 桜島ユースホステル
3月20日 ずっこけるな、三人組の大競争。 49km 圭屋(たまや)ユースホステル
3月21日 佐多岬はるかなり。 22km 錦江湾サウスロードユースホステル
3月22日 決戦、あばよ、早くー。 58km JR志布志駅待合室
3月23日 さらば、さらば。 1km 大島汽船「ありあけ」2等席
3月24日
日常へ。
34km
あとがき オレの勲章はオレのもの。


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