5月5日:強引矢の如し。

走行距離:約180km
ルート :日光〜藤岡〜大宮〜和光〜世田谷


 さて、ゴールデンウィークの最終日だ。明日からまたバイトに出かけねばならない。したがって今日中に東京に着かなくてはならない。距離的に、ちょっと遠すぎるがなあ。

 ユースで朝飯を食べ、8時半出発!空はうす曇り。雨など降らねばよいが。急ぐぞ急ぐぞ!一直線、矢のように飛んで帰らねばならない。

 国道119号を東進し、今市で日光例弊使街道にチェンジする。かの有名な日光杉並木を通っていくのだ。自動車2車線あるかないかという幅の道路の脇に、はるかかなたまで杉がズラーーっと並んでいる。まさに杉並木のトンネルの中を走っているよう。しかも南に向かって緩やかなくだりなので、楽々走行を楽しめる。日差しもささず、ひんやりとキモチイイ。自動車はほとんど通らない。うーむこのまま東京まで帰れたらいいのになー。

 杉並木を抜け、引き続き南下する。交通量の多い大通りを避け、黒川なる川沿いの堤防の上の道を通っていく。ん?道の脇に犬数匹発見。鎖とか首輪とか特になし。げ、犬かよ。まじかよ。僕は4歳の頃犬に背中(の服だけど)を引っ張られて以来、犬が大の苦手なのである!犬の前を通ると、やつらがバォワォほえながら追いかけてくるではないか!な、なんで追いかけてくるんだー!ぎえー!久々に子供のときの恐怖がよみがえった。全力でペダルをこぐ。逃げろ逃げろー!ほえる声が聞こえなくなったので後ろをちらりと見てみると、ヒタヒタと犬が走って、まだついてくる!今度は僕も猛然と「ワゥワゥワゥ!」とほえ返す。するとようやく犬ドモは引き上げていった。

 ツーリングマップルを見ながら最も直線に近いコースを選んで南下していく。とにかく前しか見ない。今日中に走りきるしかない。問答無用の長距離走。しかし、往路で使っていたギア比では重過ぎるなあ。フロントは2段、後輪は6段もしくは7段で回していたが、これだと重すぎてクルクルとペダルを回せないのだ。やはり、疲れているからなあ。後輪を5段もしくは4段まで落とし、ようやくペダルを回すペースをつかむ。

 ひたすら走る。ひたすら走る。それにしても都会も地方も、中心市街地は道が狭くてたまらん。路肩がほとんどない中、車が我が物顔で走りまくっている。あー、ストレス溜まるなあ。どうにかこうにか藤岡町の渡良瀬川調整池「谷中湖」まで到達。湖沿いにサイクリングロードを見つけたのでありがたく利用させてもらう。うーむやはり車を気にせずに走るというのは気分がいい。このまま東京まで帰れたらいいのになー。

 谷中湖を離れ、埼玉大橋で利根川を渡る。加須、騎西、鴻巣と走って国道17号に合流。もうあとは道は簡単だ。ひたすら道なりに南下するだけだ。空はどんどん暗くなっていく。やがて頭上に高速道路の新大宮バイパスが見えてきた。ようし、やっとここまで帰ってきたか。しかし疲れたなあ。疲れたよー。うぉぉぉぉ!と叫びだしたくなる衝動を抑え、黙々とペダルを踏んでいく。

 和光市に入ったところですさまじい空腹感に襲われた。しかしここは大都会。いろは坂で力尽きたときとはわけがちがう。夕飯を食べるべく、沿道のファミレスに立ち寄る。こういうところに自転車旅行の途中で来る人なんて、きっといないんだろうなあ。セット物とデザートを注文し、あっという間に平らげる。

 夜の大都会をひたすら走るのは、非常に苦しい。自動車や歩行者が多いので自分の好きなペースで走れないのだ。環八はひたすら走りにくいので、一本中に入った抜け道を利用するも、途中で行き止まりだったり街道から離れてしまったりで結局環八を走るのが早い。

 やがて甲州街道を西に折れ、そして、夜9時半、ようやく世田谷に到着。はぁー、本当に一日で帰ってこれるとはねえ。ママチャリではこの旅は無理だったな。マウンテンバイクならでは、だ。強引な日程だったけれどよくやったよ自分。よくやりました。でも、もうクタクタ。自分のアパートには戻らず、直接行きつけの銭湯に向かう。おなじみの銭湯のおばちゃんに旅行のご報告。「日光まで!?」と声が裏返っていた。そう。日光まで行ってきたんス!

日付
タイトル
走行距離
宿泊
まえがき
マウンテンバイク購入。
5月3日
慣らし運転。
約100km
パークイン桐生
5月4日 ハンガーアウトいろは坂。 約90km 日光大谷川ユースホステル
5月5日
強引矢の如し。
約180km
あとがき
「遠出」から「旅行」へ。

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