11.自転車旅行を伝える力

「こ、このレポートは面白いっ」


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 インターネットのおかげで、他人の書いた自転車旅行記を、好きなだけ読むことができるようになりました。また自転車旅行者は、簡単に自分の旅行記を発信することができるようになりました。素晴らしいことです。旅行の追体験、感動の共有、自分への刺激。

 ところであまたあるツーレポの中でも、ぐいぐいと引き込まれ、サイト内にあるツーレポを思わず読破してしまうようなものと、流し読みだけで済ませてあとは知らぬ、というものがあります。

 思うに、自転車旅行のキャリアと、自転車旅行の醍醐味を伝える能力は、必ずしも比例はしないようです。乗り手の心理描写に長けているもの、食べ物の描写がすぐれているもの、旅行先で出会った人をいきいきと描写しているもの、動植物への造詣が深いもの、それらのどれもうまく描写できておらず、読んでいて退屈なもの、などなど。

 僕自身もこうして自転車旅行のサイトを開設してから3年がたつわけですが、最近、親しいフォトグラファーである「楢侑子さん」から面白い感想文をいただきましたので、ご本人の了解をとったうえで掲載してみます。
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 文章の構成力は文句無しに高いと思う。どこを色文字に変えるべきか適格に判断されていて、さすがです。順を追っての記述も読みやすいし、旅の記録としては良いものだと思います。
 。。。、記録的要素が強いかな?
 その時の気持ちや、なんと言っても自転車旅行のだいご味っていうか、そういうのがあんまり伝わらないかも。とにかく苦しそうな感じ??この文章を読んで自分も自転車旅行に行きたくならないかな〜。
 椎名誠のエッセイを読むと島に行きたくなるし、映画作りの楽しさもしんどいことも、よく分かる。なぜだろう?
 ところどころに感情の記入はあるものの、それが端的で、強い言葉で一言二言でしか語られていないのでかくげ太を知らない人は誤解しやすいと思う。
 読み手としては、自転車旅行をしたことがないものにとっては、どの道路を走ったのかという細かい記述はあんまり意味がないです。それを細かく知ったところで、地図を片手に読むわけじゃないし、旅のイメージは掴みにくい。それよりも、旅から見えた風景、匂い、温度、とか、そういうものがもっと聞きたいかんじ。
 マラソンランナーの記録、「第4地点、何分何秒で通過、すぐ後ろには誰それ。『あのときは、この大会で一番苦しい時で、みなさんの声援に励まされました。』」マラソンランナーの息使いが分からないじゃない?そんな感じ。
 もっと読み手に分かってもらおうと意識してもいいのでは。「どう言えば伝わるの?」手を変え品を変え。か、もっと読み手をつっぱねる。強い言葉をこれでもか〜と吐き捨て、誤解されるために書く。など。
 強気で批評してみましたが、いかがでしょうか。参考になればいいけど。。。

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・・・だそうです。なんちゃってチャリダー通信の特徴をよく見抜いていますね。そのとおり。このサイトの旅行記は、地図を片手に読むことを前提に書かれているのです。どの道路を通ったかという説明がやたらと詳しいのが特徴。

 なぜか?それは僕自身にあまり感受性がなく、ふだんの生活感にも乏しく、季節のうつろいにも鈍感であるがゆえに、旅行の機微を伝える能力がないからです。何せ、僕は旅行が好きなわけでは決してなく、達成感をひたすら追い求めて走っているに過ぎませんからね(なんちゃってチャリダーたる最大の原因)。だから記録的要素ばかりが充実しているのです。

 だからこのサイトをご覧の皆さん、旅行記はあくまで情報収集の一環としてお読み下さい。ツーリングマップルを片手に読むと、なおよいでしょう。(ちなみに旅行記を書くとき、ツーリングマップルを見ながら書き起こしています)

 そして、感受性が鋭くて、しかし自転車旅行をやったことのない皆さん、ぜひ自転車旅行に出かけてください。そして、ぜひレポートを書いてください。本当に自転車の醍醐味を伝えることができるのは、皆さんのほうです!

12.組織人とチャリダー
10.日本一周のその後に
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